借り物の世界

私はとんでもない勘違いをしていたのだと気付いた

それはあまりに当たり前で、すぐ気づくはずのものであった

この世にあるもの全て、私、私の住んでいる部屋、私のスマートフォン

私の家族、私の友達、私の仕事、私の生きがい

私は全て所有しているという思考に至っていた

でもそれは全て錯覚だ

何故なら全ての物事は自分の思いどうりにはならないし

いつかは全て自然に還らなければならない

でも今の人間社会では所有と言う概念が蔓延している

それは確かに社会を成立させるためには必要かもしれない

しかし幻想にすぎないのもまた事実なのだ